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レスパスビジョン様

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レスパスビジョン株式会社

代々木駅近くにあるポストプロダクション。ファイルワークフローに関して多くのノウハウを有し、映像編集、音声処理、カラーグレーディング、CG制作、フィルムならびに各種メディアの変換、各種処理を業務とするDCP(デジタルシネマ)対応可能なポストプロダクションです。  www.lespace.co.jp/

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放送・映像制作向け

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撮影・中継・編集・MAなどの制作設備から、コンテンツ管理・アーカイブ・送出・各種配信伝送など、広範囲にわたるシステムを提供。詳細ページへ

 

 

レスパスビジョン株式会社様へのインタビュー

導入背景

レスパスビジョン様

レスパスビジョン株式会社(左)瀧 祐介:VE/DIT、(右)久保江 陽介:CG制作部 部長 

今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介と最近のレスパスビジョンさんは様々なことをやっているようですので現在の仕事内容を簡単に教えて下さい。

久保江 陽介 (以下、久保江):元々はCGをやっていて、Autodesk Flame等のVFXソフトウェアも使用していました。今はシステムマネージャーの立場で開発や新規機材を取り入れての構築などを行っています。業者さんから物を買って終わりっていうことに自分達が満足できなかったので、インフラなどの設計も自社内で行っています。レスパスビジョンの仕事は音楽ものが5割位で、5年前にARRISCANを導入した頃からDPXファイルワークフローによるCMを本格的に取り組み始めました。それに付随して画質にこだわりたいクライアントとのお付き合いが増えまして、近年ではテレビドラマ、映画のワークフローの根幹から関わることが多くなってきています。2013年11月より弊社代表が映画制作会社「レスパスフィルム」を設立し、さらに効率のよいワークフローを模索し挑戦しています。

瀧 祐介 (以下、瀧):2013年1月に他のポストプロダクションからVEとしてレスパスビジョンに移ってきました。当時レスパスビジョンには撮影部がなかったので、新規に部署を立ち上げました。最近はDITと呼ばれる現場でのカラーマネージメントやワークフローを構成したりする新しい仕事もあるので、VEとDIT、この2つを兼任する形で現場に出掛けています。レスパスビジョンにはI/O(アイオー)と呼ばれるチームがありまして、久保江のようなシステムを監視したり、撮影データを管理するような裏方的な人が充実しています。そういったことが、今後ファイルベースになっていくところで、強みだったり、とても魅力的に思えたのが移ってきた経緯です。

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自分はVEなんでフィルムは全然やらないんですが、撮影現場ではALEXAやRED, Canon, Sony, Phantom 等…フィルムのカメラ以外はなんでもやってます。前日に機材調整して搬入、カメラマンとトーンを作って撮影したデータのチェック、コピー、変換等、スタートから最後までの面倒を見つつ、現場でのオペレーションもやってます。さらに、QTAKE HDの話につなげると現場では本線の収録もしつつ、プレイバック用も収録したりしています。これは自分達から見ると普通のことなんですが、世界的に見ると特殊なケースのようです。例えば、海外ではビデオボーイと呼ばれるプレイバックだけをやる人と、データマネージャーと呼ばれるデータの変換やコピー等だけをやる人が別に居ます。

また、コマーシャルや映画の世界にVEはいない事が多いのですが海外ではVEがいるとすれば機材屋さんがその役を担う事が多いんです。現場ではそれら3名ぐらいで動いてることが多く、ユニオンがあるので、それぞれが職域を犯さないように役割がハッキリしています。海外は撮影監督システムなんですが、日本はそうではなくて、カメラマンと照明技師さんがいるシステムがあったり、現場によって必要な役割が違う事が多く独特になった結果、僕の仕事が増えて大変になってしまって(笑)

QTAKE HDを導入されたきっかけは?

瀧:QTAKE HD(以下、QTAKE)自体は昔から知っていました。ただ使ってるところを見たことがなく、知る人ぞ知る機材だったんですね。欲しい、って話は前の会社でもしていたのですが導入には至らず、その後ハンガリーに撮影で行った時にチェコかフランスのビデオクルーがQTAKEを持ってきていて、ビデオボーイ用の大きなトラックにMac Proが2台積んで、出先のクルー達がクリアカムで話すようなシステムが組んでありました。それを見た時に、日本ではなかなか出来ないだろうけど、日本で言う「ビジコン」という古くから残ってる文化を先ずは変えて行きたいなと思うようになりました。

久保江:私も発売後すぐに知ってました、発売当時は3D機能を押して売り出そうとしていましたよね。便利だ、便利だ、と聞いていた割には日本で導入したという話を聞いたことがありませんでした。しかし、機材選択にあたり弊社が重要視している「革新性」・「作業の効率化」の面で見たところ、QTAKEはそれを満たしていると感じました。また、バグや機能改善も迅速に対応していくメーカーと聞いていたので、導入に至りました。

瀧:Macの高速化によってQTAKEがMacBook Proで問題なく動作するようになったのも理由として大きいです。日本の現場ではチェック用録再機としてP2レコーダー “AJ-HPM200”が使われています。現状はまだまだAJ-HPM200を使用する機会が多いですがそこから変えていきたいと思っています。

"QTAKE Monitor"というiPadプレビューができるオプションも最近出ましたね。

瀧:それは欲しいですね。こういった機能も僕達が使っていかないとQTAKEが流行っていかないですからね。

 

 

活用シーン

QTAKE HDは現場でどのように使われていますか?

瀧:QTAKEで収録はしますが、僕はこのデータをオフライン用ではなく、プレイバック用に使用しています。後は合成用のミキサー代わりです。どちらかと言うとそっちから入った感じですね。また、現状では素材の整理はどうしても制作部にやってもらいたい部分が多いので、現場にはまだAJ-HPM200も持って行きます。ゆくゆくは制作部にもQTAKEを使って欲しい、覚えてほしいと思っています。
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QTAKE HDは用途によって、様々な使い方ができますよね。

久保江:いや、ポテンシャルありすぎでしょ(笑)謎の多機能ソフトですね。

瀧:結構、僕はなんでも自分でやりたいタイプなので、ベースにVideohubなど付けて、どこのモニターになんの画面が出ているか全部自分の手元で管理したいんですよ。例えば、撮影部や照明部または監督が引きの画をライティングするのに寄りの画をパッと見たいとか、ピクチャーインピクチャーで横に出しておきたいとか。あとライブスイッチャーもベースに組んでいるんですが、ほとんどの現場に持っていくようなライブスイッチャーは拡大、縮小、回転、フリップなどができないんですよ。できる物を探した時に実はQTAKEが一番安い部類になるんです。ガベージマットも切れますからね。自分の手元に置いておくマシンとして重宝してます。なのでプレイバック用に制作部などに使われてしまうと自分の手から離れてしまうのでちょっと困ってしまうのが悩みです(笑)

久保江:QTAKE HDは多機能すぎるので、リスク分散を考えてゆくゆくは2ライン欲しくなるだろうなとは思ってました。

瀧:VEとして予算を聞いて機材を選定するのですが、こういった特殊なものはできるだけQTAKE HDという項目で料金をいただくようにしています。


瀧さんの単価を上げてるとも言えますね。海外からの撮影チームにQTAKE オペレーターを日本で探してるって聞かれたことがあるんですが、そういう仕事は積極的にやりたいですか?

瀧:是非やりたいですね。QTAKEくらい機能が入ってるとQTAKE オペレーターとして一つの仕事になると思うんですよね。

 ※参考URL:QTAKE Operator:http://qtakehd.com/contact/

QTAKE HDはどのような構成で使っていますか?

久保江:MacBook Pro Retina(15-inch,Early2013)とAJAのIo XTです。最近ではワコムのCintiq Companion HybridとQTAKEを組み合わせて、タッチパネルでの操作を試しています。

QTAKE HDは主にどのような作品で使用されていますか?

瀧:CMですね。8~9割CMですが、とりあえずどんな現場にも持っていくようにしています。今はこの機材があると違うねって思われるようにしていきたいので。先日はQTAKEだけでCM撮影をしました。移動の多いロケ現場で、いつもの機材を持っていけなかったので、ペリカンケースに MacBook Pro (QTAKE)だけを詰めていきました。


長所・短所

QTAKE HDの長所は?

瀧:今までやらなかった見せ方をしてあげると撮影部が喜ぶことが多いですね。今までのスイッチャーだとプレイメモリーに入れてピクチャー・イン・ピクチャーで出していたのですが、それが単純にループで走るって言うだけで全然違いますし、意外と評判が良いのはグリッドとマスキング機能です。最近のカメラは5Kや3Kで撮れるので、最初からスタビライズ用などで80%くらいのサイズで撮る場合があるんですが、任意のマスクなどが出るのは良いですね。

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QTAKE HDの短所は?

瀧:強いて言うとモニターアウトが4フレームくらい遅れるところですかね。それが許される環境であれば問題ないですが。それ以外はなんの問題もないですね!(注:SDI出力時は数フレームのディレイが発生します。DVIから出力するとディレイをさらに少なく出来ます)。現場で今までこれがあったらいいなって機能がほとんどカバーされています。最近、VEは高級品という風潮があって、そんな中で自分達がどうやって勝ち残っていかなければならないかを考えた時に、まずは大前提として撮影部の安心を確保するのは当たり前として、プラスαどこまでいけるかって言うのが重要でして、もう一歩何かをしてあげられるかなってところが機能としてほとんどQTAKEに入ってる。

久保江:しかも更に機能が増え続けてるという…追いつけないよ(笑)

最後にQTAKE HDについてのご感想、今後のご要望などお聞かせください。

瀧:結構いろんなことやっても音をあげないソフトですよね。さすがに裏でグレーディングソフト走らせたらコマ落ちしましたけど(笑)あとはQTAKE HDで撮影データを整理して、編集用にPDF(カット表)を出したりしたいですね。QTAKE HDはPomfort 社のSilverstack等とは違い、撮影しながらデータを打ち込んでいけるので便利そうですね。Silverstackと連携もできるようですし。ただ検証がしきれていないのと、どこまでやるかですね。例えばオフライン編集を撮影現場で行う際はサーバーを立てて、そこに撮影データが自動的にあがるようにして、必要なテイクはそこからすぐに渡せるようにしたりとか…良く一緒に仕事するエディターさんとそんな話ができればいいんですけどね。


久保江:今後もQTAKE HDのマニアックな進化に期待しています!

 

 
 

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