株式会社ヌーベルバーグ様 床面にも大型LEDを設置したXR/IPスタジオ「n00b.st」
~床面にも大型LEDを設置したXR/IPスタジオ「n00b.st」~
(取材:月刊ニューメディア編集部)
株式会社ヌーベルバーグ様
HP:https://nouv.co.jp/
「n00b.st」ページ:https://www.noob-st.com/
お話しをうかがった方
株式会社ヌーベルバーグ 代表取締役副社長 池田正義氏
営業部営業部長代理 中江駿氏
「できる限りきれいに」クオリティにこだわった施工
ヌーベルバーグ新スタジオn00b.stの最大の特徴は、壁面と床面がまるで芝居の舞台のように整えられた再撮用大型LEDにある。壁面・床面とも中国クリエイトLEDインターナショナル社製「AirMAG-R 2.6mm」を採用。壁面は、マルチアングルでの撮影を意識して5度角のゆるやかなアール面である。床面は、強化アクリルを鋲で止める補強がなく、きれいなLED面で整えられている。「インカメラVFXの撮影と言えば、映画やCMで、床面はリアルセットで造り、天井面にLEDを設置するのが基本ですが、我々の目指す用途とは異なります。バラエティを含むテレビ番組制作や配信コンテンツ制作を考えているので、天井面よりも床面にLEDを配置したほうが効果的と判断しました」とヌーベルバーグ 代表取締役副社長・池田正義氏は着眼を話す。
代表取締役副社長・池田正義氏(右)と営業部営業部長代理・中江駿氏(左)の2人をインカメラVFXで撮影してモニターに映し出した映像を再撮
高さ2.5m、横幅8.5mのLEDのサイズは巨大とは言い難いが、設計は緻密だ。壁面LEDと床面LEDの接地面にすき間がないことや、メンテナンスのしやすさを考えて壁面側は天井から吊り下げた構造で、それが結果として床面への荷重を軽減している。
LED導入を担当した株式会社レスターコミュニケーションズによれば、「画質、施工を含め『できる限りきれいに』というのが今回の要望。壁面と床面のピクセルピッチを統一できる高精細なパネルを用意し、施工面ではキャビネットのアルミダイキャスト部分を研磨業者に依頼してミリ単位で削るなど、『目で見ても感じるきれいさ』を追求しました」(ビジョン推進プロジェクト課・薮田雅広氏)。
施工を含めた美しさへのこだわりは、運用開始後の営業面にも力を発揮しているようだ。「実際にご覧いただくことで、すごさが伝わりやすい。映像業界だけではなく、一般企業の方々がオンライン総会や表彰式などのイベントで使いたいという声もかけていただいています」(ヌーベルバーグ 営業部営業部長代理・中江駿氏)。
▶大型LEDの配置図
テレビ制作スタッフならではの注目点
n00b.stづくりを担った池田氏は、某民放局で音声技術を長く担当してきた経歴を持つ。文字どおり「一歩引いた位置から」番組制作を見てきた経験から、床面にLEDを用いたスタジオの有用性に気が付いたという。
「本当に『制作陣が使いたくなる』スタジオの構築を考えました。制作費の削減が指摘される中で、毎回セットを建て込むことなく、季節感に合わせて自由に床面を含めた背景を構築できる。また、目視でも映えるセットを利用することにより、出演者はもちろん、制作現場の人間にとっても『飽きがこない』画作りに取り組むことができます」(池田氏)。
動き出した「テレビ番組・配信向けXRスタジオ」の運用は、制作現場の未来に大きな影響を与えていくものになりそうだ。
▶会場の様子
(月刊ニューメディア 2022年 11月号掲載)
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