レスターグループ プライベート展2025 来場レポート

2025年6月11日・12日の2日間、品川アネックスにて開催された「レスターグループ プライベート展2025」。本展示会では、映像・音響・ライブプロダクションの最前線を担う国内外のメーカーが集結し、最新技術やソリューションを紹介いたしました。IP化、AI活用、クラウド連携など、業界のトレンドを反映した展示が多数あり、実機デモや技術セミナーを通じて、来場者は製品の理解を深める貴重な機会となりました。
AVIDソリューション
Avidは、Wolftechとの連携によるストーリー中心のニュース制作ワークフローを紹介。MediaCentralとの統合だけでなく、他社NRCSやMAMとの接続も可能な柔軟性が特徴です。現場では、Web編集アプリを使ったライブ映像の即時編集デモが行われ、モバイル対応やAI機能による効率化も注目されました。Pro Toolsの最新バージョンも展示され、音声認識やMatchbox2との連携など、音響制作の革新も体感iいただきました。
ADDER
ADDERLink Portal R110(ALP-R110T-DP)は、DisplayPort対応のZeroU型KVM-over-IPトランスミッターで、USB HIDデバイスと高品質な映像・音声を低遅延で伝送可能。AES-256暗号化とRSA-2048認証による高いセキュリティを備え、BIOSレベルの制御も可能なため、映像制作現場での柔軟なリモート操作環境を構築できます。実機ではネットワーク設定画面やセッション管理のデモも行われ、来場者の関心を集めました。
Blackmagic Design
BlackmagicDesignは、NAB 2025で発表された最新製品群を展示。特に注目されたのは「PYXIS 12K」カメラと「HyperDeck Shuttle 4K Pro」。PYXISはURSA Cineの大型センサーを搭載し、16ストップのダイナミックレンジを実現。HyperDeckは7インチLCDと多様なコーデック対応で、ライブ制作に最適です。DaVinci Resolve 20の新機能も紹介され、AIツールやマルチレイヤー合成機能が制作現場の効率化を支援します。
Decimator Desing
Decimator Designは、SDI↔HDMI変換やスケーリング機能を備えた高機能コンバーターを展示。小型ながら堅牢な設計で、放送・中継・制作現場での信頼性が高く、コストパフォーマンスにも優れています
DirectOut Technologies
DirectOutのPRODIGY.MXは、最大1664×1668チャンネル対応のマルチフォーマットオーディオマトリクス。MADI、Dante、AES67など多様なプロトコルに対応し、柔軟なルーティングとDSP処理が可能。RIEDEL MicroNとの連携展示もあり、IPベースの音響インフラ構築における実践的な提案が行われました
FilmLight
FilmLightは、Baselight 7.0の新機能を中心に展示。AIによるクロマキー補正や「Segment Anything」「Matte Refiner」などの革新的な機能が追加され、映像のクオリティ向上に貢献。macOS版のBaselightも紹介され、より身近な環境でのカラーグレーディングが可能に。来週開催予定の技術セッションでは、さらに詳細なデモが予定されています。
Mistika Workflows
Mistika Workflowsは、VOD納品やQC、AI音声認識などを自動化するポストプロダクション向けツール。最新バージョンでは、Venera TechnologiesのPulsar QCとの統合により、HDRやDolby Atmos対応の高度な品質管理が可能に。DaVinci ResolveやAfterEffectsとの連携機能も強化され、制作現場の効率化と品質向上を実現します。
NTP/DAD
NTP/DADのCore256は、Dante、MADI、AES67対応の高品質オーディオインターフェース。新機能「Control Pack」により、ショーコントロールやプレイバックの冗長化に対応。Thunder Coreシリーズは、放送・音楽制作・設備用途において柔軟なルーティングと高信頼性を提供します
RIEDEL




RIEDELは、MicroN UHDとStageLinkシリーズを中心に展示。MicroN UHDは12G-SDI対応の高密度I/Oと100Gリンクを備え、分散型IPソリューションの中核を担います。StageLinkは、音声・制御信号をIPネットワークで統合するスマートエッジデバイスで、スタジオや中継車のIP化を支援します。
SEAGATE Storage
SeagateのExos CORVAULTは、最大2.5PBの容量を持つ自己修復型ストレージシステム。ADAPT/ADR技術により、故障ドライブの自動更新が可能で、CO₂排出量やTCOの削減にも貢献。映像制作・放送業界向けに、持続可能で高信頼なストレージ環境を提案します。
カメラ&ライブプロダクションソリューション


ソニーの新製品N5500は、4K対応で高い被写体深度を持ち、ネットワーク接続による複数カメラの操作が可能。タッチパネル操作やZ200カメラの展示もあり、音楽ライブやドラマ制作など多様な現場での活用が期待されます。
PALTEKコーナー


PALTEKは、QNAPとQTSクラウドを活用したバックアップソリューションを紹介。トライアルキャンペーンも予定されており、タイミング管理やセキュリティの高さが特徴。フレッツ光やHaivisionとの連携も視野に入れた提案が行われました。HaivisionのStreamHub GOは、ポータブルな受信BOXで、モバイルトランスミッターからクラウドへ映像を送信し、SNS配信やスタジオ設置を簡易に構成可能。オリンピックなどの実績もあり、ライブ中継の省スペース化に貢献します。
展示会概要
会期 | 2025年6月11日(水) 10:00~17:00 2025年6月12日(木) 10:00~16:00 |
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会場 | ビジョンセンター品川アネックス10階 〒108-0074 東京都港区高輪3-23-17 JR各線・京急本線「品川駅(高輪口)」徒歩3分 |
問い合わせ | 株式会社レスター TEL 03-5715-2480 Mail info_mk@restargp.com |